コラム

仕事の知恵袋

2021年11月19日◆ ◆ 考える社員を育てるアプローチを変える ◆ ◆

40代以上の方は褒めて育てる方法は、・・・

最近のお会いする経営者の方が問題視されているテーマに考える社員の育成があります。
 
■問題意識を持たせる
 
よく、考える社員の増加が会社の未来を決めると話をしますが、仕事において物事を自分で考えるようにする為には、問題意識を持たせる事です。
その方法は、上司・先輩が社員に対して、現場仕事の意味づけを行う事です。仕事の意味づけとは、何故この仕事が必要かを理解させる事です。
 
つまり、現場での業務内容に対し、
 ・なぜ、この業務が必要なのか?
・この業務を身につけると次にどのような仕事が出来るようになるのか?
・この仕事がもたらす満足度・喜び・達成感は?
 この3点を上司・先輩が社員に説明し、その価値観を理解させる事です。
 
■指示待ち社員の本質
『あの社員は指示通りにしか動かない』とよく聞く。
この本質テーマは『何故、それをするのか?』を知らないから起こる現象。やるべき事を決めても、日々の仕事の状況は変化する。その仕事の目的を理解しないから、変化した時の対応力が弱くなり、指示を待つスタイルの仕事になります。
 
■成長へのアプローチを変える
経済産業省が21世紀で働く為に必要な視点として3つの力を打出しています。その一つに『前に踏み出す力』があります。一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力が必要としています。若い社員層の方々の基本能力は40代以上世代より優れています。
しかし同一の価値観環境の中でしか学生生活を送っていないので、社会に出て仕事をする際に自分の考え主張に自信がなく、前に踏み出す力(自分の考えを伝える)が脆弱傾向にあります。学生のテストの回答は一つですが、仕事において目標達成に向けての答えは一つでなく、幾通りもあります。その中で自分の考えを主張し、その判断根拠を示す事が成長のプロセスに必要です。
その成長プロセスに導くために、
〇昭和時代の叱って育てるアプローチより
〇ゆとり世代向けの褒めて育てるアプローチが必要となっています。
ある意味モチベーター的接触方法です。
目的が育てる事で変化はないが、時代と共にアプローチ方法は変化します。教える側、接する側も時代の変化に、対応する事が求められます。
『あいつは‥‥』と嘆いていてもストレスが溜まるだけです。叱って育てるアプローチは、基準・目安から逸脱すると叱る事が出来ますから、ある意味簡単な方法です。褒めて育てるアプローチは、その人の昨日(直近の状態)を知らないと褒める事は難しくなります。何故ならば、直近の状態は〇〇、しかし今は〇〇でこの部分が成長していると具体的に説明しないと褒める事にはなりません。つまり、褒められる方も自分の事をキチンと理解してくれている信頼感が生まれ、よい状態の人間関係も生まれます。
 
■分際と根拠のアプローチ
違う視点で考えます。
〇叱って育てる事は、分際的アプローチ
ふた昔前ぐらいは『子供の分際で…』と大人にとって都合が悪くなるとこの一言で片づけられました。極端にいうと、理屈なしに基準・ルールが出来ないから叱ったとなります。しかし、SNSや検索エンジンを若年層から使用している年代層に、この理屈は暴論になります。何故、叱るのかの根拠を示す事ができないとそれこそ理屈抜きに反発されます。SNSや検索エンジンの本質は情報の公開・共有です。ある一定層の人間が優越に立つ情報を持てる時代ではなくなっています(表面上)
つまり、分際は優越に立つ情報を持てるから成立したものですが、それが無くなっています。
 
〇褒めて育てるアプローチは根拠を示す事
何故、こうなのかを納得させる根拠を示す事です。褒めるにも苦労しないといけないのかと思いますが、これが時代の変化でしょうね。つまり、アプローチの方法としては褒めて育てる方が難しいのです。
 
40代以上の方は褒めて育てる方法は、未体験ゾーンだと思いますが、チャレンジいていくアプローチ方法です。
 
ご参考にしてください。
                               
                             以上
 
                                                                                  マイスター・コンサルタンツ株式会社
                                                 代表主席コンサルタント 小池浩二
 

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