コラム

仕事の知恵袋

2021年5月6日◆ ◆ 中小企業経営者の生き様は会社の繁栄の為に ◆ ◆

会社の継続繁栄を強く自分の生き様に反映・・

■面子と現実
かって、佐賀県に葉隠れうどんという地方の食品会社としては中規模でおいしい袋入りのうどんを製造販売している企業がありました。根強い人気あり、私は福岡の出身なので、よく子供の頃食べていました。しかしある一つの食品事故を起こしただけで、あっという間に倒産した。これが中小企業の現実である。
面子を削がれるぐらいなら、いくらでも削いでくれ。しかしそれだけでは終わらない。必ず、個人の債務保証がやってくる。
 
■恥も外聞も投げ捨て性格を変えた経営者
あるA社長は民事再生法の適用を受けた。民事再生法の適用を受けると金融機関からの借入は出来ない。常に現金で回していかねばならない非常に経営としては厳しい運営方法を強いられる。このA社長は恥も外聞も投げ捨てるだけはなく、性格を全く変えた。どんな仕事でも取る、どんな小さな繋がりでも仕事を取る鬼になった。あれから6年経ち、A社長から連絡があった。涙ながらに民事再生企業の終了を裁判所から認められたと本当に嬉しそうに話をされていた。
 
■誇りを持ち続けた経営者
私の尊敬するS社長は東北地方から学卒と同時に上京し、修行され、創業されて40強年になる。仕事は動物性の脂を扱う仕事で非常に重労働である。おまけに工場から出る臭い、音の事で近隣住民から槍玉にされていた。S社長は何十年も毎日欠かさず、朝6時から近隣の掃除、地域の公職を自ら買って積極的にやられた。言うことは容易いがやり続ける事は大変な事である。それでも自分の事業に誇りを持ち、努力をされ、現在では地域になくてはならない会社になられた。
 
■中小企業の誇り
私は中小企業に携わっている者として、中小企業の経営者が如何に自立して立派であるか、会社の継続繁栄を強く自分の生き様に反映させている事を誇りに感じます。ご覧の役員・幹部の方にご理解していただきたい。それは生き様を賭ける中小企業の経営者、面子を賭ける大手企業の経営者の違いを通して、自社の経営者を見直して欲しい。そして、小さくとも自立して企業運営を行い、そこに参画(自ら考え、動き、責任を取る)している事を誇りと感じてもらいたい。更に自社の素晴らしさを社員に・家族に伝えていただければと強く思う。
 
ご参考にしてください。
                               
                             以上
                                                                                マイスター・コンサルタンツ株式会社
                                                  代表主席コンサルタント 小池浩二
 

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