資金を中心に据えて、・・・
資金繰り中心の経営とは営業利益より預金現金主義のスタイルである。
つまり資金を中心にして、営業・製造・管理・人を見る事です。
●売上高減少による資金繰り悪化のステップ
?売上高減少 ?粗利益率低下 ?粗利益額減少 ?経費過剰
?在庫過剰 ?赤字 ?資金繰り悪化 ?運転資金不足
?借入限度超過の順番が基本であり、自社の現在地を把握する事。
●資金は会社の血液
貨幣経済の本質である『資金無くして、経営なし』を体現する事です。
資金繰り中心の経営とは、資金を中心に据えて、経営要素・機能である
・人
・もの
・管理
・営業
・生産
・管理を考える事です。
『ものづくり』『売り』に強くても、資金繰りに弱い経営者はいる。資金は会社の血液である。人間の体内から30%以上の血液が流れると『出血多量』の死が待つ。同じように総資本の30%以上に総借入金が増えると企業の血液も詰まってくる。詰まるとは循環しなくなる事である。最適な循環を心がけて、先ずは今の自社に必要なバランス策を考える事である。
●経理が羅針盤機能を持つ
経営・経理を中心として営業・生産仕入れ・労務を見る事です。従来は販売・生産という活動部門が社内での人員も多く、力関係も上の事が多い。
資金から営業を見て押さえねばならない点
・売掛金の早期回収
・新規取引時の与信限度設定の厳格化と担当者判断に任せないこと
・資金回転の早い商品の重点販売 等々
資金から生産仕入を見て押さえねばならない点
・購買の見直しは業者担当者の顔を知らない社員が担当するほうが上手くいく。
・購買、仕入れの限度額を設定し、発注タイミングを経理でコントロール等々
売上計画も損益の視点からではなく、資金繰りの視点から売上目標を設定し、損益ではなく資金を中心に対策を打つ事が資金繰り中心の経営。
●経営のキャステイングボードを現場に握らせない
経済状況変化時に『経営のキャステイングボード』を現場に握らせるから『資金不足地獄』に入り込む。コントロール機能を会社に入れ、徹底する事で運転資金回転の改善は出来る。売上高、営業利益が減少しても、資金のコントロール機能ができると資金は回っていく。要は資金の入りと出のバランスをコントロールする事が大切。
入りには無関心で【どうせ社長がやってくれるだろう】、出には、無頓着で経費を使うし、入金がないのに支払は気前良くやる。これでは、資金不足地獄に陥る体質となる。
これを是正していくのが、『資金繰り中心の経営スタイル』である。
ご参考にしてください。
以上
マイスター・コンサルタンツ株式会社
代表主席コンサルタント 小池浩二