U.10億の壁を突破出来ない企業の特徴

《1.10億未満企業の特徴》
・この段階では組織、規定等はさほど重要でない。

・経営方針等は常に経営者の頭のみに入っており、ワンマンコントロールの体制で企業運営を図ろうとするが、次の段階に成長する場合には問題点が発生する。

・この規模になると、業績のベースが出来つつあり、前年対比等ができ、経営者は現場の仕事から離れ、本来の経営者の仕事へ脱皮時期にきている。

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@経営スタイルは社長こけたら皆こける状態である。
A社長の背中を見ながらの一体感が強く、風土としては良い状態が多い。
Bしかし会社内のルール・基準がない思いつきの経営なので、管理がやりづらい。
C小エリアで小ロット客が中心で、顧客に合わせた商品のために、ロスが多く、陳腐化した商品が多い。
D全体調整機能(社長)と販売機能・生産機能・財務機能の基本機能があれば、会社は動くが社長の兼務体制が多い。
E財務面は経営者の個人信用・資産が頼みの綱状態である。
F年商10億未満の会社はガンバリズム体質がベースの運営である。

《2.組織の特徴》
(1)特徴
・会社の成長に伴い問題となるのが、組織の機能であり、それを形にする組織形態である。中小企業は片肺企業である。

・本来、会社を運営する為に必要な機能を強引に短縮したり、削除しながら機能させているからだ。勿論そこには人が、能力的、数的にも不足するから兼任主義にならざるを得ない状況がある


(2)必要機能
中小企業の基本機能は@全体調整機能(社長)A販売機能B生産機能C財務機能である。最もシンプル、かつ最低必要な機能を集めた単純な組織形態である。

指揮官(社長)が居て、戦車部隊(営業機能)と武器づくり部隊(製造機能)があり、兵糧米づくり部隊(財務機能)があれば戦闘は出来る。この組織形態で年商30億までは大丈夫である。
●組織機能

組織機能

●組織形態

組織形態
@典型的なライン&スタッフ組織である。
A稼ぐ部門とそうでない部門とが大きく2つに分かれている。

《3.年商10億円の規模を突破できない企業でよく発生する問題点》
@人・設備の増加と共に、固定費の増大による利益率の低下。
A人の動かす戦術が出来ておらず、会社の随所にムダが目につくようになる。
B赤字社員が増加する。
C基本動作、決まった事を守らない社員数が増え、クレーム等の発生数が増加する。
D資金需要の金額が大きくなり、その対応に困る。
E自分のビジョンとベテラン幹部の能力に問題意識を持ち始め、対策を講じようとするが、ジレンマで経営者はイライラした気分になる。
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