コラム

仕事の知恵袋

2022年4月9日◆ ◆ 経営者への脱皮を促すフアーストアクション ◆ ◆

公開経営とヌーデイスト経営は違う・・・

■公開経営とは

公開経営とヌーデイスト経営は違う。

見せなくていい部分は見せなくてもいい。「公開」とは、見せなくてはいけない部分を明らかにしていくことだ。これを前提に、何を公開するかについて、以下に記す。

まずは「考え方」の公開である。

会社の考え方とはその会社の「価値観」である。この価値観を明らかにする代表的な経営施策の一つが「経営方針の決定」である。

■公開経営の柱となる経営方針

方針とは「レール」である。このレールは「まっすぐ」「左回り」「途中一旦停車」などといるいろあるが、要は電車(会社)がどのように進んでいくかということだ。これは、短期的には1年間の戦い方を決めることである。

経営方針をきちんと定めないのは、12カ月分のレールを敷き詰めないのと同じことだ。だから、1年間の戦い方がチグハグとなる。チグハグとは部門ごとにバラバラであったり、個人によって好き勝手にやったりということで、こうなると統一体としての組織力は発揮できない。

■現場の親分から経営者への脱皮を促すフアーストアクション

社長はこの経営方針を照れずにきちんと全社員に話し、訴えることである。
確かに昨日までやっていなかったら照れると思うが、それで全社員に「我がこと」意識が芽生え、会社の基盤が強くなれば十分ソロバンが合う。だから、1年間の方向性を示していただきたい。戦士の羅針盤をつくっていただきたい。

経営方針の共有化とは、日標に対するレールの敷かれ方を全社員に理解させることであり、月ごとの戦い方のポイントを理解させることである。

・今年は売上を上げる年で、そのやり方は新規商材で伸ばす。
・そして期首1カ月日は既存客ヘのアプローチの徹底、2カ月日は休眠客へのアプローチ……などと、具体的に戦い方を示すことで情報・意識の共有化が図れる。

また、朝礼。会議などで社員が集まるときには、必ず方針の唱和・確認作業を入れ、社員の意識に植えつけることである。一見、泥臭いように思われるかもしれないが、昨今の中小企業から泥臭さが消えつつあることは危険信号である。

ご参考にしてください。

以上

                                 マイスター・コンサルタンツ株式会社
                                    代表主席コンサルタント 小池浩二

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