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営業力を鍛える

【解説】
  先日、ある新規開拓一筋のトップセールスの話を聞きました。この人は会社が数十人の時代から、会社の新規開拓の75%を獲得した実績を持っている人です。(現在は1000人以上の規模に成長)
  現在は自分で複数の事業を経営する経営者をやりながらも、会社からは『どうしても新規開拓の仕事だけよいから』と特別販売課をその人の為に設置されている伝説のセールスマンです。その人はこう言います。
  『顧客は必ず自然消滅していく。それは廃業・倒産や色々な理由による。だからそれを補っていく顧客を新規開拓しない限り、最低今の売上はキープ出来ない。だから新規開拓をやる』
この人は当たり前の事しか言っておりません。
  しかし、何が違うか?それは言葉の意味に確信を持っている事です。営業力とは目の前にある商品を売り切る力であり、鍛える事がポイントとなります。
  これに対し、商品力とは武器の持つ力であり、そのバロメーターは粗利益率で示され、磨く事がポイントなります。
  そして売上を創るにはもう一つマーケッテイング力(ターゲッテング力)も必要です。
  売上向上には3つの要素が必要ですが、最近特に営業力を鍛える事の視点が疎かになっていると感じる会社が多い。営業力とは営業マン個人だけの問題ではありません。全社としての営業力として押えるべきです。鍛える事で攻撃力(質と量)が増加します。鍛える事で初めて、自分達が売りたいターゲット力や商品力が活かされます。つまり、鍛えないと戦場に出てもすぐに引き返していく弱虫集団になるわけです。
  今の経営環境は『やれる数字をやる』ではなく、『やらねばならない数字をどうやるのか』の発想が必要です。やった事がないから出来ない、難しいと弱腰の発想・気構えでは、最初から戦いは負けです。
  チャレンジする時に臆病になるのは、自分に自信がないから。その自信は確固たる事前準備の中から出てくるもの。これが鍛える事だと感じます。
  物理的に営業マンだけでは無理なら、全社員で営業をやればよい。自分たちだけで出来ないなら、出来る会社と業務提携すればよい。方法は幾らでもあるし、色々な事例が出てきています。
  大震災で『頑張ろう日本』。『頑張ろう日本とは新しい事にチャレンジする自分の集合体』が原点であると私は思っています。自分・会社にとって新しい事に尻込みしてはよくないでしょう。

 
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