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2014年4月28日 日常の風景に同化する内部環境変化



会社が成長し始めると働く環境が良くなる。

これは喜ばしい事だが、反面、成長速度を停滞させる事が良くある。

これは会社の戦うステージが上がったにも拘らず、社員の意識に何も変化が無いからである。

具体例でいうと、働く環境が良くなる事は営業ならタブレット、事務ならPCネットワーク・デスクが良くなり、工場なら冷暖房が設置される等。

【創業時に何もない時から頑張ったから、このぐらいは良いじゃないか】

【今時、こんな環境は当たり前だ】という気持ちはよく解るし、否定しているわけではない。しかし、改めて考えてほしい。

良くなる事は設備投資するから良くなるのであり、その結果、一人当りの固定費は確実に増加しているはずである。

反面、一人当りの月間粗利益高は一人当りの固定費の伸び率を上回っているだろうか?

上回っている会社は問題ない。下回っている会社は当然、一人当りの営業利益は下がっている。

賃金と生産性の改善関係でみると、

【生産性を上げて、そして賃金を上げる】事が通常の方法。

しかし、これまで10社ほどで【先に賃金を上げて、生産性アップを期待する方法】をやった事がある。

しかし、この方法は余程条件が揃わない限り、難しい。

会社で働く環境は良くなったが、利益は下がり、年収も下がったでは本当の意味での働く環境が良くなった事になるだろうか?

外部の環境変化には、嫌でも、さらされるから、わかりやすい。

しかし、内部の環境変化は意識しないと瞬時に日常の風景に同化していく。

 
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