コラム

継栄の軸足

仕事の3つの取り組み方

人が集まる会社、やりがい・働き甲斐を感じやすい会社を目指す事とは、働く社員が幸福になる事を意味する。

■できるようになれ

仕事には3つの取り組み方がある。

①仕事を楽しむ
②仕事を生活の糧とする
③仕事が苦痛

どの取り組み方でも、1日の中で最大の時間を費やすのが仕事である事には変わりない。

目的意識がなければ、人が羨む仕事でも不平・不満を言い、苦痛を感じる。目的意識があれば、下積みの苦しさも成長のステップととらえ、一つ一つの体得を喜びと感じ、楽しいと思える。

ある経営者は今年60才となった。ここまで、頑張れた事に感謝し、今までの経験の中から、『仕事を楽しくする為には、できるようになる事だ』と言われる。
これは趣味の世界、例えば、テニスでもゴルフでも出来るようになるから、楽しくエンジョイできる。出来なければ、楽しくもない。
これと仕事も同じである。

仕事への3つの取り組み方の『②仕事を生活の糧とする』は万人共通である。しかし、目的意識のあるなしが喜びになれば、苦しみにもなる。
正しい目的意識をいかに持つかが、仕事を出来るようになるコツでもある。

■社員楽働者(らくどうしゃ)度合い

やりたい事と出来る事。確かに意味するところは違う。

しかし、最初からやりたい事を考えない習慣・チャレンジしない習慣が身についているのではなかろうか?

何か新しい事にチャレンジする際に『やる気はあるが経験不足の社員とあまりやる気はないが経験のある社員』の選択がある。
この時の経験が曲者である。この経験は新しい事には弊害になる事が多い。社員の業務知識・技術は入社3年でベテラン社員と大した差はなくなってきている。マネージメント技術に関しては『経験がマネージメントの基本動作を阻害』している。

ある会社の入社5年目の高卒社員23歳のA君は日本一のシュアを誇るメーカーの商品開発の責任者として頑張っている。入社3年目までは営業、その後一部を兼任しながら、商品開発業務に携わっている。中小企業のお決まりで経営者が商品開発を担当していたので、この分野に標準化されたノウハウは殆んどなかった。試行錯誤、周りの協力を得て、成長してきた。入社直後からA君の事を知っているが、自信を持って自分の仕事を楽しんでいる。

人が集まる会社、やりがい・働き甲斐を感じやすい会社を目指す事とは、働く社員が幸福になる事を意味する。

社員が会社を選ぶ基準は待遇、しかしとどまる要因は納得して働けるかである。会社の内面への満足度を高める事=社員楽働者(らくどうしゃ)度合いを高める事も会社の価値の一つになる事をご理解していただきたい。

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