コラム

継栄の軸足

会社の元旦となる経営計画発表会

中小企業の成長要諦である一体感を最も体感できるのが経営計画発表会

■法人の節目

人生に節目あり。
生誕から始まり、死を迎えて葬式に至るまで入学、就職、結婚、子供の誕生、子供の独立、孫の誕生等、それぞれの人にそれぞれの大きな節目がある。
国家、企業、家庭、人生それぞれに節目があり、それが転機となり、運・不運の岐路に立たされる時もある。
会社にとって重要な行事、式典として経営計画発表会がある。会社には必ず決算月があり、1年間が終わり、そして新たなる12ヶ月の戦いが始まる。
3月末日決算企業の場合、3月31日つまり昨日が大晦日で、4月1日つまり今日がお正月となる。
今年こそはこのような事をしたいと元旦に、何らかの決意、誓いを立てる。会社も決意、誓いを立て、1年間のスタートを切ることが思いを実現できる近道になる。
しかし、人間には自己完結能力があるが、法人にはその能力はない。誰かが音頭をとって決意、誓いを立てなければ法人という組織に決意・誓いは生まれなく、あっという間にマンネリ集団に陥る。

■経営計画発表会

『さあ、今年はこの様な方針でいくぞ・・』と社長以下全員で新年度を迎え、それを経営計画書としてまとめ、発表会を行うことで会社は変わる可能性のパスポートを手にする。
私は中小企業専門経営コンサルタントとして500社近くの経営計画発表会に関与させていただいたが、経営計画発表会を見るとその会社の成長度が判るようになって来た。
成長できる会社の発表会は
① 初期段階は経営者中心の発表会で、部門長が借りてきた猫状態
② 基礎固め段階は部門長が自信を持って発表できる様になる
③ 成長前夜段階は部門長が部門メンバーに発表させ、全社一体感の発表会になり、且つ経営計画書もシンプルになり、笑い声が聞こえるようになり、緊張感とのバランスが取れ、社員が楽しみにする発表会になる。

発表会の後に食事会をする会社もあるが、成長前夜段階の会社の食事会は会話・笑い・食欲いずれをとっても凄いものがある。
これは人間の原始的な欲求に帰結するものだろうが、生命力が強くなり、必然的に会社も成長するのだろう。
会社行事のなかで最も重要であり、そして感動的なひとコマであり、中小企業の成長要諦である一体感を最も体感できるのが経営計画発表会である。
毎年継続して発表会をやるとそれ自体が企業に自信・力をつけてくれる。

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