コラム

仕事の知恵袋

2018年8月4日◆ ◆ お客様という便利なキーワードは存在しない ◆ ◆

お客様という空想上のマーケットを・・・

先週1週間で日本を代表する小売業2社に関する鮮烈な記事がでています
 
●ヤマダ電機
「5年後に会社がなくなるかも」ヤマダ電機が抱える強い危機感
●大塚家具
大塚家具、身売りへ 提携先のTKP軸に最終調整
 
詳細は上記のキーワードで検索すると様々な情報がでていますので、確認してください。
 
■商品のストーリーをお客様に伝える
商品にはストーリーがある。商品の背景にある「ストーリー」を提供することによって、消費者は商品サービスをさらに深く理解し、それが商品の「付加価値」として受け取られる。ストーリーと言っても、実に様々だ。商品の開発秘話、開発に携わった開発者の素顔に迫るストーリー、また商品に利用されている素材の特徴や生産工程に係るストーリー、さらには商品が消費者のもとに届くまでの販売のストーリー…である発案者、開発者、見つけた人等の思いがある。その思いを伝える事である生産者に親しみを感じ、生産者や販売者の理念に対して、より一層の共感を抱くことで自社商品のコアなファンを増やし、商品力(ブランド力)を上げることになる 。
 
■売り手と買い手のギャップ
売り手側と買い手側の最大のギャップは、売り手側が買い手を一律に押える事にある。買い手は同じ商品・類似商品をたまたま買っているだけで、その用途・頻度・重要度は会社によって明確に異なり始めている。つまり、買い手が10あると、10通りのニーズとウオンツがある事を意味する。この価値観の多様化に対応する事のギャップが売り手側の問題となっている。あるクリーニング会社の例です。スーツ上下を500円前後で洗っており、多くのお客様が利用している。今回、特別な洗い方で2000円の高額料金で同商品を洗うサービスを始めた。そうすると、その仕上がりの良さに感動した幾人のお客様から大変なお褒めをいただいた。つまり、会社はクリーニングは日常でご利用させるので、安くないといけないと思い込んでいた。勿論、そのニーズは高い。しかし、高級仕上げを要望している新しいマーケットがある事を発見できたのである。新しいマーケットを開拓しない限り、売上は確実に10%?20%規模で減少していく。新しいマーケットとはエリアであり、分野であり、業種、顧客、用途等の細分化である。これは全くゼロからのスタートではない。現在の売上を構築している顧客層は必ず、いくつかのカテゴリーに分けられる。
 
基本的にお客様はミーイズムの塊であって、自分を・我が社を便利な一括キーワードである【お客様という括りにして欲しくない願望の塊】でもある。
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◆ 今回のまとめ ◆
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【お客様】という空想上のマーケットを細分化する事で新しいマーケット
は見つかる。
 
 
 
ご参考にしてください。

以上
 
 
                                 マイスター・コンサルタンツ株式会社
                                 代表主席コンサルタント 小池浩二
 
 

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