コラム

仕事の知恵袋

2021年9月25日◆ ◆ モノを売る・売上を創る機能の変化 ◆ ◆

営業マン絶対主義で売上を作った時代は・・・

■経営基盤の3大要素
 
物づくりに技術があるように経営にも技術があります。                
経営の技術を構築しなければ『社長のやる気=頑張るリズム』だけでは継続して栄える事は出来ない。
中小企業はその生い立ちから観るに、生きていく為に必死で、商品・顧客は自然発生的に出来上がります。その為、ある一定規模まで成長すると会社の姿が曼荼羅模様を呈し、八方塞の状態になる事がよくあります。この混沌とした状況は生き伸びて行く事を最優先した結果で、最初から体系的に論理的に商品・顧客構成などできるわけがないし、またその必要もありません。しかし、業績が安定期に入りつつある状態になれば、企業規模も10人、30人と大きくなる。そこで必要となるのが“道”の整備であり、これこそが企業基盤のインフラ整備』です。
この経営基盤への対応には、3つの視点が重要です。
・経営構造(経営要素×経営機能)への対応
・経営骨格への対応
・経営規模への対応
                                                                                                                                         
■経営構造(経営要素×経営機能)への対応
●経営要素とは会社を動かす細胞で、代表的な経営要素は                    
・人 ・モノ ・金 ・管理 ・技術 ・情報                       
●経営機能とは会社を動かす役割で、代表的な経営機能は                    
・営業 ・製造 ・業務 ・配送 ・倉庫 ・総務 ・経理                
自社の強みや弱みでクローズアップされるのが、この経営要素と経営機能です。自社の強い経営要素や経営機能は、一体どのよう影響を会社にもたらすのか?
 
それは、会社の成長の仕方に影響がでます。戦略力で成長してきた会社は経営要素のモノ、技術に優れ、経営機能では製造力が強くなる特性を持ちます。半面、戦術・戦闘力で成長してきた会社は経営要素の人、情報に優れ、経営機能では営業力が強くなる特性を持ちます。どちらが優れているかではなく、これが企業固有の体質や風土形成に影響を与えます。この経営要素と経営機能を束ねるのが、経営を司る経営部門の役割となります。この経営部門を担当するのが、会社規模により変化しますが、経営者・経営幹部となります。
 
■経営とは
経営とは人の心・考え方・生き方の変化を見続ける事であり、創業の精神で始まり、経営者の経営姿勢の在り方で決まります。会社とは何かを通して社会に貢献する事。この何かとは仕事であり、社会とは人間です。つまり、人の心・考え方・生き方の変化を見ない事は現在・未来の人間の役に立てなくなり、その存在を人間から拒絶されます。この事を一般的に『会社とは環境適応業』と呼ばれます。
先週9月21日に配信しましたテーマ『現在・将来の営業機能・スタイルの変化』は環境が変化すれば経営要素・経営機能の内容や役割に変化が生まれる事を説明しています。
 
■時代と営業の変化
●マーケットにモノがない時は、モノがあれば売れた時代
●衣・食・住を充たすモノがあれば、人と同じモノが売れた時代
●生活に余裕ができれば、良いモノを作れば売れた時代
●成熟・価値観多様化になれば、良いモノを作るだけでは売れない時代
●消費者が過多の情報を持つと、モノだけでは売れずに価値を売る時代
ざっくりと時代と営業の変化をまとめると上記のようになります。
 
この流れで営業マン絶対主義で売上を作った時代は、『良いモノを作れば売れた時代』迄です。
その後の時代への対応する為に営業機能(モノを売る・売上を創る機能)に
 
・商品開発
・マーケテイング機能が必要となってきたわけです。
 
 
ご参考にしてください。
                               
                             以上
 
                                       マイスター・コンサルタンツ株式会社
                 代表主席コンサルタント 小池浩二
 

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