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仕事の知恵袋

2020年9月4日◆ ◆ 成長企業で発生しやすい問題点 ◆ ◆

成長段階に昇る為には・・・

以下の資料は会社内部を総点検する企業診断時に実施したアンケートの一部結果です。
 
事例A社は、従業員が15人から急成長し、3年間で年商が3.5億、5億、8億と急成長し、30人を突破した企業の事例で、年商8億時に実施。
 
次の事例B社は、従業員が30人から急成長し、3年間で年商が13億、20億、28億と急成長し、100人を突破を目前にした企業の事例で、年商28億時に実施。
*( )内は中小企業平均数値
 
■15人から30人を突破した事例A社
 
年商は3.5億、5億、8億と急成長している会社。
 
・経営方針に関し、明確とする社員が23%(34%)
・わからないとする社員が77%(66%)と多い
・社内の規律に関し、まあまあ守られているとする社員が81%(74%)と多い
・組織や命令系統は乱れているとする社員が54%(26%)と多い
・責任の所在がハッキリしないとする社員が93%(67%)と多い
・上司の指示が不適切であるとする社員が72%(60&)と多い
・計画の変更が多いとする社員が60%(35%)と多い
・教育訓練はしないとする社員が95%(24%)と多い
・退職者が多いとする社員が75%(19%)と多い
・監督者が不足しているとする社員が50%(16%)と多い
 
この事例A社は社長絶対依存主義で社長こけたら皆こける状態の会社。
主な幹部クラスは社長との一体感が強く、風土としては良い状態が多い。しかし会社内のルール・基準がなく成長したので、人を動かす組織運営の環境がない為に出ている社内の問題点が多い。
 
■30人から100人目前の事例B社
 
年商は13億、20億、28億と急成長している会社である。
 
・経営方針に関し、明確とする社員が26.4%(34%)と少ない
・社内の規律に関し、よく守られているとする社員が5.6%(74%)
・守られていないとする社員が44.4%(26%)と多い
・組織や命令系統は乱れているとする社員が43.%(26%)と多い
・ノルマは過大であるとする意識が高い48%(19%)
・計画の変更が多いとする社員が多い54%(35%)
・監督者階層が不足しているとする社員が70%(16%)と高い
・退職者が多いとする社員が69%(19%)と高い
 
この事例B社は急激な企業規模拡大に対応していく為の方策がない。
急拡大する仕事に対応する為に人を寄せ集めたバラバラ集団。組織を動かす為にルール・基準づくりに出来る範疇で対応しようとするが、進まない。ルール・基準づくりの形は作っても、戦術機能を司るマネージメント体制が無い為に上手く回らない。企業風土も今までの良さが忘れられ、おかしなっている状態。
 
■成長企業の成長段階でのテーマ
 
成長段階に昇る為には、育ち盛りの子供の身長が伸びる時に起きる背骨のきしみに似ている。それぞれのテーマを解決し始めると、次のステージで活躍できるようになります。
 
 
ご参考にしてください。

以上
 
 
                                 マイスター・コンサルタンツ株式会社
                                代表主席コンサルタント 小池浩二
 
 

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