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2015年10月12日 倒産寸前で復活した世界一の家周りの町医者


世界一のシュアを持つお家周りの町医者・・・

岡山市北区建部町にある社員10名の(株)小坂田建設の話。

建部町は合併により岡山市になったが、過疎化・高齢化が進んでおり、全2500戸の限界集落に近い地域もあるエリア。

小坂田建設は2009年に倒産の危機に直面し、色々と会社を分析すると仕事をしているエリアの戸数は430戸で、町全体(2500戸)の6分の1しかない。

もっと地元に目を向けて、町内全域をエリアに仕事をしようと月1回、当社を知っていただこう2500戸にチラシ配布。当社の仕事、お客様から寄せられた困りごとなどを掲載。

そうすると、建設サービス業としてのニーズが見え始めてきたそうです。

《高齢化によるニーズ》
・玄関やトイレの手すり取付け・草刈りや木の伐採・墓そうじ

《過疎化によるニーズ》
・住まなくなった家の解体・田の管理

《少子化によるニーズ》
・田を耕してほしい・不要なものを捨ててほしい

《空洞化によるニーズ》
・雨漏りや鍵を直してほしい・ペンキを塗ってほしい

《中山間地域のニーズ》
・裏山を崩れないようにしてほしい・山道をつけてほしい

今後は、リフォーム分野への進出。そして農業生産法人を立ち上げて、農家の「田植えをしてほしい」などのニーズに応え、耕作放棄地を少なくしていくとともに、社員の定年後の働く場を確保するとしている。

昔は土木中心の建設会社。現在は【お家周りの町医者】になり、倒産寸前の会社から6年連続黒字、顧客数増加の成長企業に転換。

高齢者比率41%の地域特性を深く掘り下げる事で、物を立てる建設業から、人の居る所でサービスを行う建設業で復活した会社。

建部町2500戸エリアで世界一のシュアを持つお家周りの町医者をコンセプトを展開する建設会社の事例。

業種・エリア・規模は違うが、参考になる視点である。

 
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